2024.11.20 秋の夜長の書評コーナー ミニスターリン列伝 東欧革命
11月は古本まつり等の催事出店でバタバタしていて時間が開いてしまいましたが、最近入荷した新刊書「ミニスターリン列伝」木村香織著 パブリブ刊 を紹介したいと思います。
スターリンといえば、1930年代~50年代にかけてソ連邦を牛耳って、大量粛清を行った人物ですが、戦後の東ヨーロッパ諸国の建国時にスターリンの真似をした、ミニスターリンとも呼ぶべき多数の政治家がいました。それら政治家を丁寧に紹介した本が本書です。
内容的にはかなり詳しく、かつ登場人物も有名ではない人も多いので、戦後東ヨーロッパ史になじみの方は、岩波新書「東欧革命」三浦元博・山崎博康著 を読んでからの方がよいかもしれません。
戦後東ヨーロッパの歴史(特に前半部:スターリン~フルッショフ時代)や共産主義政党の権力闘争を知るには非常に役立ちます。岩波新書「東欧革命」は、どちらかというと戦後東ヨーロッパ史でいうと、ベルリンの壁崩壊前史が中心(主に後半部:ブレジネフ~ゴルバチョフ時代)ですが、ボリュームがコンパクトなので、基礎知識や通史を知るには良い本です。
当店では、こういった歴史、政治学などの書籍も取り扱いしております。次回もお楽しみに。
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