連載ブログ「時刻表の紹介」シリーズの4回目です。今回は、前回の予告通り、航空券の話や、船の時刻表の話をしていきたいと思います。航空券ですが、現在は、電子化されているので、以前の紙の航空券のかわりに、プリントアウトした紙1枚とか、スマホの画面見せたり、パスポート見せたりすれば大丈夫です。以前は紙の航空券を紛失すると、再度購入する必要があったりとか、飛行機に乗れなかったことがあったようです。

 

 

　上記の写真が紙の航空券の例ですが、１番上が手書き時代の航空券、２番目が印字されたタイプの航空券、3番目が中国の国内線の航空券です。順に解説していくと、1番上が東京ー香港ーセイシェルーナイロビーアンタタナナリボのチケットです。ただ実際は、4枚発券されていまして、東京ー香港ーセイシェルーナイロビーアンタナナリボーパリーアムステルダムーロンドンーシカゴーロサンゼルスーホノルルーマニラー東京という世界一周航空券です。

　2番目ですが、東京ー香港ークアランプールー香港ー東京の往復航空券です。

　3番目ですが、ハルピンー北京の片道航空券です。

　前回話しました、都市コード、空港コード、航空会社コード、座席クラスも記載してありますので、どこの飛行場から、どの航空会社にのって、どの座席クラスに搭乗できるのかということがわかります。

　前回説明しなかった内容を補足しますと、座席クラスは、基本F（ファースト）、C（ビジネス）、Y（エコノミー）の3クラスですが、F、Cクラスがなかったり、航空会社ごとにサブクラスをもうけています。航空会社内で、Yクラスでも、正規料金なのか、旅行会社経由で購入した割引航空券なのか、日時変更が可能な航空券なのか（正規料金では基本何回も可能。可能なものをOPEN、不可能なものをFIXといいます。ただ、変更可能なものでも、復路のみとか、1回だけ可能だとか回数制限があるものもあります）、有効期間の違い（正規料金だと1年間有効ですが、2週間だったり、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月といろいろなタイプがあります）、マイレージプログラム（FFP）等による無料航空券なのか等を判別する必要があるからです。なお、サブクラスについては、航空会社間の統一ルールはないようです。

　例えば、1番目Y、2番目のはG、3番目のはMとなっています。同じクラスでも何種類かのサブクラスをラテン文字で表すようです。乗客にとって、サブクラスの違いが影響してくることは、マイレージプログラム（FFP）においてポイントの付与率が変わることです。詳しくは各航空会社毎のマイレージプログラム（FFP）説明書を参照してください。各社で比べてみると付与率の違いや、それぞれの営業戦略等が垣間見えてきます。

　飛行機の話はこのぐらいにして、次は船の時刻表の話をしましょう。船には旅客船（フェリー）と貨物船がありますが、昔のような国際間の定期旅客船はかなり減っており、JTBやJRの大判時刻表に日本国内、日本発着の海外旅客航路の時刻が乗ってたりします。昔は旅客船時刻表なども定期的に刊行されていたようですが、現在は「フェリーズ」（海事プレス社）、「にっぽん全国たのしい船旅」（イカロス出版）に航路の紹介とともにダイヤ情報が掲載されているぐらいです。またクルーズ船などは、定期航路でないため、時刻表は基本存在しません。

　貨物船ですが、定期貨物船と不定期貨物船にわけられます。定期貨物船とはコンテナ船とか自動車運搬船（RORO船）のように混載（複数の荷主）を前提として、定期的に港と港を結ぶタイプのものです。不定期船とは、タンカー、LNG船、ばら積み運搬船（石炭、鉄鉱石、穀物など）のように、荷主が船を貸し切って傭船したりするタイプのもので混載を前提としないものです。

　日本発着の国際定期貨物船については、下記写真にある「週刊SHIPPING　GAZETTE」（ジャパンプレス社）が詳しく掲載されています。ユーザーはほとんど通関関係業者だと思います。　

　ジャパンプレス社は他にも航空貨物専門誌「月刊SPACE」も発行しています。航空貨物の時刻表はありませんが、航空貨物業界の様々な情報が掲載されています。航空貨物の時刻表については、航空貨物取扱業者（代理店）に情報があつまっているので、市販されている航空貨物時刻表はなくても不自由しないかもしれません。ただ、紙タイプの各社ごとの航空貨物時刻表は、日本航空（JALCARGO）のものは見たことがあります。もっとも今は紙媒体では出ていないと思います。鉄道に関しては、以前紹介した「貨物時刻表」があります。

 

　　

 

　長くなりましたが、ひとます4回目でこの時刻表紹介シリーズはいったん終了したいと思います。また違うネタを見つけて、本ブログ上で連載していく予定ですのでよろしくお願いします。。